論文情報 |
Otake, T. and Cutler, T. (1999) "Perception of suprasegmental structure
in nonnative dialect," Journal of Phonetics 27-3, 229-2531, Elsevier, UK. |
学術誌情報 |
*Journal of phoneticsは、音声学の分野ではトップレベルの国際学術誌です。国際的なレベルでの学術誌の実力度を示すimpactfactor(2006年度)は、1.49でAppliedLinguisticsのカテゴリーで8番目位置するものです。 |
論文の概要 |
語彙認識とプロソディの問題を、日本語の無アクセント方言話者である熊本方言、栃木方言、茨城方言の各話者によって検証したものです。無アクセント方言話者は語頭のピッチアクセント情報に敏感でないと言われていることから、語彙候補の絞込みの機能が劣ることが仮説として立てることができます。実験の結果によれば、無アクセント方言話者は、東京方言話者と比較すると語頭のピッチアクセント情報の利用が劣ることが明らかになりました。 |
リスニングへの知見 |
日本語話者であっても方言によってプロソディの情報を十分利用していないことが明らかになったことから、同じ日本語話者でもリスニングにおける音声情報の利用の仕方は均一ではない可能性があると考えられます。 |