論文の概要、リスニングに関連する知見、impact factorなど |
論文情報 | Inagaki, K., Hatano, G., and Otake, T. (2000) "The effect of kana literacy acquisition on the speech segmentation unit used by Japaneseyoung children," Journal of Experimental Child Psychology 75-1, 79-91, Elsevier, UK |
学術誌情報 | *Journal of Experimental Child Psychologyは実験心理学に関する国際学術誌です。国際的なレベルでの学術誌の実力度を示すimpactfactor(2006年度)は、2.062です。 |
論文の概要 | 日本語の分節の研究は、成人の日本語話者を対象としたものであったのに対して、この論文では言語発達の観点から幼児の日本語話者を対象に分節について検証を行ったものです。実験対象者はかな文字を習得していない幼児で、実験の結果はモーラと音節による分節が混在している可能性が高いという点が明らかになりました。つまり、幼児期では音節内にある音節とモーラの両単位を分節の単位として利用してる可能性があるということです。 |
リスニングへの知見 | 日本語話者はモーラによって分節すると考えられていますが、幼児期においては音節による分節の可能性が存在するのであれば、日本人であっても複数の単位で分節を行う可能性が存在します。つまり、音節かモーラによって分節する可能性が存在するということは、音節内のどのレベルの単位に焦点を当てるかということに帰する可能性があります。 |
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