論文情報 |
Cutler, A. and Otake, T. (2006) "Rhythmic categories in spoken-word
recognition," Journal of Memory and Language 46-2, 296-322, Elsevier, UK. |
学術誌情報 |
*Journal of Memory and Languageは心理言語学系の国際学術誌で、国際的なレベルでの学術誌の実力度を示すimpactfactor(2006年度)は2.83でAppliedLinguisticsのカテゴリーでトップに位置するものです。 |
論文の概要 |
日本語ではアクセントの付与や言葉遊び(しりとり)など音声言語の様々な現象においてはモーラが重要な働きをしていることが知られています。このことは、日本語話者はモーラによって語彙認識をしているかもしれないという印象を受けがちです。ところが、他言語の研究から語彙の活性化では音素が基本的な単位であると提案されています。この研究では日本語でも音素レベルで語彙の活性化が行われる可能性を論じたものです。 |
リスニングへの知見 |
日本語の語彙の活性化は、英語話者と同じように音素レベルで行っていることが明らかになったことから、音声言語としての英語を日本語話者が聞く時にも十分訓練すれば音素レベルで語彙の活性化が起こる可能性があります。 |