論文の概要、リスニングに関連する知見、impact factorなど |
論文情報 | Cutler, A., Wever, A.,and Otake, T.(2006) "Asymmetoric mapping from phonetic to lexical representations in second-language listening," Journal of Phonetics 34-2, 268-284, Elsevier, UK. |
学術誌情報 | *Journal of phoneticsは、音声学の分野では最高峰の国際学術誌です。国際的なレベルでの学術誌の実力度を示すimpactfactor(2006年度)は、1.49でAppliedLinguisticsのカテゴリーで8番目に位置するものです。 |
論文の概要 | 日本語話者が英語を学習する場合、rとlの分節音の知覚が困難であることが多くの先行研究で報告されています。これらの研究では主に知覚が正しくできないために同音異義語の判別ができないという問題が報告されることが主たるものでした。本論文では、L2の音声知覚では非対称性が存在することによって語彙候補が増加するため単語の検出が困難となるという新たな仮説をアイ・トラッキングの装置を使って検証したものです。 |
リスニングへの知見 | 類似した分節音の音声知覚が困難であることがこれまでの研究で報告されていますが、実は類似した分節音は同じように困難なのではなく、一方のみが困難である可能性を示唆しています。よって、音素レベルの知覚訓練はこの点を考慮するとよいのかもしれません。 |
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